【毛細血管info⑦】ゴースト血管と様々な症状②(骨粗しょう症②)
読者の皆様、こんにちは!
毛細血管infoシリーズ。
骨粗しょう症②でございます(●o'∪`o)ノ―♪
今回のお話に行く前にちょっと復習。
前回は「骨の構成」について見ていきましたね。
骨には大きく分けて2種類あるのでした。
それが、
緻密質(ちみつしつ)
海綿質(かいめんしつ)
字のごとく、緻密質は硬く、海綿質はスポンジ状の柔らかい組織から成ります。
緻密質は骨の表面を、海綿質は骨の内部の大部分を占めるのでした!
さて、それでは今回は、「骨の役割」について見ていきましょう!!
毛細血管info
骨の中にある骨髄といわれる柔らかい細胞。
毛細血管はこの骨髄とつながっています。
そしてこの骨髄の中で血液細胞と呼ばれる白血球、赤血球、血小板が作られています。
覚えていますか??
血管の95%以上は毛細血管
骨髄で作られた白血球、赤血球、血小板と呼ばれる血液細胞は、そのまま骨髄につながっている毛細血管を通じて運ばれていきます。
骨は体を支えるベースとなるだけでなく、体全体に栄養・酸素を運び、老廃物を排出する元となる細胞の生みの親でもあったのです。
そしてまた、骨はカルシウムの貯蔵庫としての役割も果たしています。
ここでまた思い出してください。
骨は新陳代謝を繰り返す
では、新陳代謝を繰り返すためには何が必要か。
骨の構成物質であるコラーゲン、カルシウム。
そして毛細血管から運ばれてくる酸素と栄養でしたね。
ゴースト血管により、酸素と栄養が運ばれてくる道が分断されると、骨は新陳代謝ができず、どんどん脆くなっていきます。
ゴースト血管によって酸素と栄養が運ばれないことだけが、骨が脆くなる理由というわけではありません。
毛細血管を守っている2つの細胞のうちの1つ、血管内皮細胞から「アンジオクラインシグナル」というものが送られています。
「血管内皮細胞」について知りたい方はこちら↓↓
【毛細血管info⑤】ゴースト血管と様々な症状①(認知症③) - kekkan-bijin’s blog
これにより、骨芽細胞が刺激を受け、骨を作っていたのです。
言わばやる気スイッチのようなものですね!
※骨芽細胞は骨を作る細胞
ゴースト血管になると、このアンジオクラインシグナルは送られなくなり、骨芽細胞はやる気が起きず、骨は新しく作られなくなります。
つまり、新陳代謝が出来なくなってしまうのです。
なぜ人は太るのか。
運動不足、食べすぎ、飲みすぎ、代謝の低下
色んな理由がありますよね。
そして運動したからと言って、たくさん食べてしまってはダイエットは出来ません。
どれか一つを頑張っても、他がおざなりでは駄目で、バランスが非常に重要なのです。
骨粗しょう症も同じです。
いま、ゴースト血管が骨粗しょう症の原因のひとつということが明らかされています。
しかしそれは、複数ある原因のひとつであって、その全てではないのです。
しかしながら今回見てきたように、毛細血管は骨と密接に結びつき、骨粗しょう症の原因のひとつであるということが分かったのが大きな発見なのでした。
血管とは、なんて奥が深いのでしょう。
次回もお楽しみに。
参考:
高倉伸幸『ゴースト血管をつくらない33のメソッド』
Kusumbe AP ら、Nature. 2014;507:323-328.
もっと血管について知りたい!と思われた方は、こちらをご覧ください↓↓
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